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2025.09.15

  • コラム

CNC加工の精度と生産性を最大化するためのポイント

CNC加工は、精密部品の製造に欠かせない技術です。しかし「高精度」と「高い生産性」を同時に実現するためには、いくつかの工夫と注意点が必要になります。今回は、現場でよく意識されているポイントをわかりやすく整理しました。

 

1. 加工条件の最適化

CNC加工の仕上がり精度や加工スピードは、切削速度・送り量・切込み量の設定次第で大きく変わります。

・精度重視の場合:切削速度や送りを抑え、ビビりを防止。

・生産性重視の場合:工具や機械剛性を考慮しながら限界に近い条件を設定。

最適なバランスを見つけるには、ワーク材質や工具寿命も含めたトータル設計が重要です。

 

2. 工具選定と管理

高精度加工において、工具の状態管理は避けて通れません。

・コーティング工具や高硬度材対応の工具を使うことで摩耗を低減。

・摩耗や欠けが進む前に交換する「予防交換」が安定品質につながる。

・工具長補正や径補正を定期的に見直すことも効果的。

工具管理の精度が、そのまま製品精度に直結します。

 

3. ワーク固定と治具設計

精度を高めるには、ワークの固定方法も大切です。

・治具の剛性不足やクランプ位置の不均衡は、微妙な寸法誤差を生みやすい。

・高精度品では、温度変化や変形を考慮した治具設計が必要。

・自動化ラインでは、着脱の再現性を意識した治具が生産性を支えます。

「しっかり固定できて、かつスムーズに段取り替えできる治具」こそ理想です。

 

4. 温度管理と環境要因

CNC加工は温度変化に敏感です。

・機械本体や工具が温まると、数μm単位で寸法が変化。

・精密加工では、加工室の温度を一定に保つことが推奨される。

・クーラントの使用や機械のウォームアップ運転も安定精度に効果的。

精度を左右するのは、技術だけでなく「環境整備」にもあります。

 

5. プログラムとシミュレーション

NCプログラムの最適化は、精度と生産性の両立に欠かせません。

・工具経路を最短化することで加工時間を短縮。

・加減速制御やコーナー処理でビビりを抑え、高精度を確保。

・シミュレーションで干渉確認をしておくと、段取り時間を短縮できる。

「段取りで時間をかけすぎない」ことが生産性向上の大きなカギです。

 

まとめ

CNC加工の精度と生産性を最大化するには、加工条件・工具管理・治具設計・環境管理・プログラム最適化という5つの視点が欠かせません。これらを総合的に見直すことで、安定した高品質と効率的な生産の両立が可能になります。

明光製作所では、お客様に「安心して任せられる」と感じていただけるよう、日々のものづくりに取り組んでいます。精度も納期も見通しやすい体制を整え、発注後も不安なくお付き合いいただけるよう心がけています。

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