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2026.10.20

  • コラム

はめあい公差とは?H7・h6の意味と寸法公差一覧表【JIS B 0401】

機械部品の図面には、「φ20 H7」「φ20 h6」「φ20 g6」などの寸法指示が記載されていることがあります。

 

これらは、穴と軸を組み合わせる際の寸法許容差を示すもので、部品の組立精度や動作、品質を確保するために重要です。

 

今回は、はめあい公差の基本的な考え方や記号の意味、JIS B 0401に基づく代表的な寸法公差一覧表について解説します。

 

 

1. はめあい公差とは?

 

はめあい公差とは、穴と軸を組み合わせる際に、それぞれの寸法に許容される範囲を定めたものです。

 

例えば、直径20mmの軸を直径20mmの穴に組み込む場合、両方を完全に20.000mmに加工することは現実的ではありません。

 

そのため、穴と軸にそれぞれ寸法の許容範囲を設定し、組み合わせた際に必要なすきまや締め付け具合が得られるようにします。

 

はめあいには、「すきまばめ」「中間ばめ」「しまりばめ」の3種類があり、用途に応じて使い分けられます。

 

それぞれの特徴や用途については、別のコラムで詳しく解説します。

 

 

2. H7・h6などの記号の意味

 

はめあい公差では、アルファベットと数字を組み合わせて寸法の許容範囲を表します。

 

例えば「H7」の場合、

 

・H: 公差域の位置を示す記号

・7: 公差等級を示す数字

 

となります。

 

アルファベットは、大文字が穴、小文字が軸を表します。

 

一般に、公差等級の数字が小さいほど許容される寸法の幅は狭くなります。

 

代表的な公差記号には、次のようなものがあります。

 

記号 対象 特徴
F 穴 基準寸法よりプラス側に公差域がある
G 穴 基準寸法よりプラス側に公差域がある
H 穴 下の許容差が0
f 軸 基準寸法よりマイナス側に公差域がある
g 軸 基準寸法よりマイナス側に公差域がある
h 軸 上の許容差が0

 

 

3. 穴の寸法公差一覧表(F7・G7・H6~H9)

 

以下は、JIS B 0401に基づく代表的な穴の寸法公差一覧表です。

 

単位:mm(上の許容差/下の許容差)

F7・G7・H6・H7・H8・H9

基準寸法 mm F7 G7 H6 H7 H8 H9
3以下 +0.016/+0.006 +0.012/+0.002 +0.006/0 +0.010/0 +0.014/0 +0.025/0
3超~6 +0.022/+0.010 +0.016/+0.004 +0.008/0 +0.012/0 +0.018/0 +0.030/0
6超~10 +0.028/+0.013 +0.020/+0.005 +0.009/0 +0.015/0 +0.022/0 +0.036/0
10超~18 +0.034/+0.016 +0.024/+0.006 +0.011/0 +0.018/0 +0.027/0 +0.043/0
18超~30 +0.041/+0.020 +0.028/+0.007 +0.013/0 +0.021/0 +0.033/0 +0.052/0
30超~50 +0.050/+0.025 +0.034/+0.009 +0.016/0 +0.025/0 +0.039/0 +0.062/0
50超~80 +0.060/+0.030 +0.040/+0.010 +0.019/0 +0.030/0 +0.046/0 +0.074/0
80超~120 +0.071/+0.036 +0.047/+0.012 +0.022/0 +0.035/0 +0.054/0 +0.087/0
120超~180 +0.083/+0.043 +0.054/+0.014 +0.025/0 +0.040/0 +0.063/0 +0.100/0

 

※「3超~6」は、3mmを超え6mm以下の寸法を示します。

 

 

4. 軸の寸法公差一覧表(f6・f7・g6・h5~h9)

 

以下は、代表的な軸の寸法公差一覧表です。

 

単位:mm(上の許容差/下の許容差)

f6・f7・g6

基準寸法 mm f6 f7 g6
3以下 -0.006/-0.012 -0.006/-0.016 -0.002/-0.008
3超~6 -0.010/-0.018 -0.010/-0.022 -0.004/-0.012
6超~10 -0.013/-0.022 -0.013/-0.028 -0.005/-0.014
10超~18 -0.016/-0.027 -0.016/-0.034 -0.006/-0.017
18超~30 -0.020/-0.033 -0.020/-0.041 -0.007/-0.020
30超~50 -0.025/-0.041 -0.025/-0.050 -0.009/-0.025
50超~80 -0.030/-0.049 -0.030/-0.060 -0.010/-0.029
80超~120 -0.036/-0.058 -0.036/-0.071 -0.012/-0.034
120超~180 -0.043/-0.068 -0.043/-0.083 -0.014/-0.039

 

h5・h6・h7・h8・h9

基準寸法 mm h5 h6 h7 h8 h9
3以下 0/-0.004 0/-0.006 0/-0.010 0/-0.014 0/-0.025
3超~6 0/-0.005 0/-0.008 0/-0.012 0/-0.018 0/-0.030
6超~10 0/-0.006 0/-0.009 0/-0.015 0/-0.022 0/-0.036
10超~18 0/-0.008 0/-0.011 0/-0.018 0/-0.027 0/-0.043
18超~30 0/-0.009 0/-0.013 0/-0.021 0/-0.033 0/-0.052
30超~50 0/-0.011 0/-0.016 0/-0.025 0/-0.039 0/-0.062
50超~80 0/-0.013 0/-0.019 0/-0.030 0/-0.046 0/-0.074
80超~120 0/-0.015 0/-0.022 0/-0.035 0/-0.054 0/-0.087
120超~180 0/-0.018 0/-0.025 0/-0.040 0/-0.063 0/-0.100

 

 

5. はめあい公差の寸法の見方

 

例えば、図面に「φ20 H7」と記載されている場合、寸法の許容範囲は次のようになります。

 

φ20 H7(穴)

・最大許容寸法:20.021mm

・最小許容寸法:20.000mm

 

一方、「φ20 h6」と記載されている場合は、次のようになります。

 

φ20 h6(軸)

最大許容寸法:20.000mm

最小許容寸法:19.987mm

 

この穴と軸を組み合わせた場合、理論上のすきまは0~0.034mmとなります。

 

このように、はめあい公差を確認することで、部品を組み合わせた際の寸法関係を把握できます。

 

 

6. はめあい公差と切削加工の関係

 

はめあい公差は、切削加工における加工方法や品質管理にも大きく関係します。

 

厳しい寸法公差が指定された製品では、工具摩耗や加工時の温度変化などによる寸法変動にも注意が必要です。

 

また、公差の幅が狭いほど、加工条件の調整や測定頻度の増加が必要になる場合があります。

 

そのため、部品の用途や必要な機能に応じて、適切な寸法公差を設定することが重要です。

 

必要以上に厳しい公差を指定すると、加工時間や検査工数が増加し、製造コストが高くなることもあります。

 

 

7. まとめ

 

はめあい公差は、穴と軸を組み合わせる際の寸法許容差を示す重要な指示です。

 

H7・h6などの記号の意味を理解することで、図面に記載された寸法の許容範囲を正しく読み取ることができます。

 

株式会社明光製作所では、CNC自動旋盤やNC旋盤による精密切削加工を行っております。

 

精密切削部品の製作や量産加工について、お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

 

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参考規格: JIS B 0401-1、JIS B 0401-2

 

※本記事の公差一覧表は、JIS B 0401に基づき独自に編集した参考資料です。実際の設計・製作にあたっては、適用する規格の最新版および図面指示をご確認ください。

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